帽子屋waganseで帽子製作にあたって用いている道具の紹介を致します。帽子屋Waganseは元々小さなショーの帽子サンプルをデザイン製作するアトリエから始まっています。そのため、残念ながら、皆様に自慢の出来る機材などは揃っておりません。1つ1つ信頼のおける道具と、これまでの経験を生かし、丁寧に、1つ1つお客様の帽子をお作りして、自信を持ってお届け致しております。そんな頼れる小さな道具達の一部をご紹介したいと思います。
ミシン
BROTHER TA2-B622
JUKI SPUR98
画像左側のミシンは BROTHER TA2-B622 です。画像の下を見てもらうと分かるのですが、昔のミシンで元は足踏みミシンです。それを改造してモーターを付けて、元気に現役で動いてくれています。右側のミシンは JUKI SPUR98 です。こちらも BROTHERミシン同様に主役として2台体制で帽子を縫い続けています。どちらも職人ミシンなので、力強く、直線縫い専用なので、機能が少ない分、丈夫で故障しづらい優れ者です。
ハサミ
それぞれに個性がある使う者の手になじむ職人バサミです。
塗装がはがれるほどに使い込んでいる職人バサミです。使い込んでるとはいえ、定期的にハサミ職人さんにお願いをしてメンテナンスをお願いしています。なので、とても切れ味がよく、信頼のできるハサミ達です。布専用のハサミ、皮用のハサミ等それぞれ決まったものだけを切るようにしています。なので、これらのハサミで紙を切ったりは絶対にはしないのです。
パソコン
お客様とのやりとりに欠かせない大切なノートパソコンです。
お客様とのやりとりや発注管理をしる作業専用のノートパソコンです。通信販売はお顔の見えない商売です。このパソコンと電話だけが唯一のお客様とコンタクトのとれる大事なツールなのです。パソコンはノートパソコンがコンパクトで少エネで、しかも停電時でもバッテリーが守ってくれるのでいいですね。
帽子のサイズ計測器
レトロ?な帽子のサイズ計測器です。
これは帽子のサイズを計る為の計測器です。輪の中にある丸い帽を回転させると、ネジが回って、輪が広がったり縮まったりします。ただ、ちょっと面倒なことにこれ自体にサイズが記載されていないので、いちいちメジャーで計らないといけないのが難点と言えば難点ですね。ちなみに、これ・・・すごく高いです。
シャポースタン (おまけ:Waganseのマネキン歴史)
帽子屋Waganseの歴代シャポースタンです。のっぺらぼうの方は表舞台から退き、裏方に徹しています。
Waganseの中でも度々登場する顔マネキン、シャポースタンです。左側がのっぺらぼうで古くからWaganseにいます。職人さんの手作りなのですごーく高いですよ(笑)ただ、最初はこれに帽子をかぶせて撮っていたのですが、正直、かぶったときのイメージがしづらく、お客様から見ても分かりづらいとは思っていました。心の中では、目と鼻と口と耳と眉毛は必要だとは心の中で思う中、時が経ちました。なかなか美人さんをみつけることが出来なくて時間がかかってしまいましたが、ようやく右側のマネキンが仲間入りしました。が、髪が必要だということに気がづきました。キレイなツルツルのスキンヘッドの状態なので。なので相変わらず帽子をかぶせても分かりづらかったのです。季節は冬が近づき・・・これでは寒いだろうと心配する中、この顔に合うウィッグを探し続けていました。そして、ようやく色、ヘアスタイルがピッタリの上品な見つけることができました。それがこのウィッグともう1つロングのウィッグです。これで少しはイメージをしやすいレベルまで来たかな?でもやっぱり問題があるのです。完璧な美しさゆえ、小顔すぎるのです。なので、帽子が大きく見えてしまいます。これは大きな問題ですよね。この問題を解決するには、そして、もっと被った時のイメージを膨らませてもらえるようにするには、実際の人間が、実際に帽子に合う服をコーティネートして撮影することだと思います。撮影環境を整えたり、写真の技術を実践で学びながらより忠実にありのままの素敵な画像を皆様にお届けできるよう努力をしていきたいです。
ミシン糸
ミシン糸です。帽子屋Waganseには表現に困らないようもっと沢山の糸を揃えています。
あまりキレイな画像ではありませんが・・・ミシンがある以上、ミシン糸は必要です。それもたくさん。皮専用だったり、ステッチに使ったり、手縫いに使ったり、本縫いに使ったり。太さ、色、素材、これらの異なる要素の糸がたくさん揃えてあります。糸が変わるだけで帽子の雰囲気が変わってしまいます。糸は本当に大事な道具、道具というよりも、生地同様にそれ自体に個性があり、デザインの一部であるのです。
割台(わりだい)
曲線部分に生地の縫い合わせ部分をおき、アイロンで開いていきます。
これは割台(わりだい)といいます。どのように使うかといいますと、曲線の生地と生地を縫い合わせたあと、縫い代を両サイドに割ったり、片側に倒したりして使う道具です。縫い合わせ部分が曲面になっていると、平面で同じように割ったりすることはとても難しいことから、この割台は帽子作りにおいて非常に重宝されています。
チップ
クラウンとブリムを別に作ります。
クラウンとブリムを重ねると帽子のイメージがわいてきますね!
通常は天然素材やフェルトなどの帽体ものは木型に入れて型入れをしますが、木型を作るには技術が必要とされるため、それを自分達でも作れないかということで考え出された代用木型がこのチップです。とは言ってもチップを作るにも技術はいります。しかも、手間がかなりかかるため、根気と時間が必要です。材料はバクラムという素材を使用しますが、現在では入手困難な素材であるため、かわりにペーパーバクラムという素材のものを使用しています。帽子屋Waganseではオリジナルの型を作りたいときや、オーダーメイドでご希望があった際に、このチップを製作しています。完成するまで数週間近くかかり大変ではありますが、オリジナルの型を作ることができるという点はとても優れていると思います。
帽子木型
昔から、天然素材やフェルトなどの帽体ものは木型に入れて型入れをします。帽子屋Waganseにも木型はたくさんあります。基本的にはクラウンとブリムに分かれており、これらを組み合わせて帽子の形をつくります。またクラウンの高さを調節するために、弁(下駄)と呼ばれる厚みを調節する板をクラウンの下に挟みます。木型は、サイズごとにあるため、各サイズを揃えるとなると大変です。応急処置として、フェルトをかぶせたりして大きくするこもあります。材料に使われる木は、イチョウの木です。とてもキレイに仕上がります。ちなみに木が違うと木型を作ることすらできませんものも多くあります。以前、木型作りを見たことがありますが、立体的な形がゆえ、職人さんは長年のカンで木を削っていきます。まさに職人技です。海外では面白い形の木型がたくさんあります。ちなみに木型職人は日本に2人しかいないといわれているため完成するまでに半年以上の時間がかかります。
帽子屋Waganseにある木型の一部です。
クラウン、ブリム、様々な形の木型があります。
このようにクラウンとブリムに分かれている木型を 次へ
組み合わせると帽子の形になります。
天然素材を型入れしてなじませるためにおいている状態です。しっかりと縄でクラウンとブリムの境目をしばり、へこみには鋲でとめつけることで、キレイに形ができあがります。
これはシルクハットの木型。この木型、よく見ると・・・ 次へ
分解できるのです。これはクラウンのトップよりも根元がせまいため、木型を抜き出せるようにするためにこのようになっています。すごいですよね。
緩やかな傘型のこれが、帽体の仕入れ段階の状態です。これをシルクハットの木型に入れると・・・ 次へ
このようにキレイな角度がでるまで変化するのです。
これは型入れが終わって木型から取り出した上体の帽体です。帽子の原型になる形が出来上がっています。
※画像をクリックすると画像がUPし、各説明がみれます。
帽子屋Waganseについて