【 人生を変える帽子 コミュニケーションとしての帽子 】 帽子通販 帽子屋WAGANSE

帽子の持つ役割の2つめである「コミュニケーションとしての帽子」についてご説明いたします。


人生を変える帽子

コミュニケーションとしての帽子

 「ファッションは自己満足」なんて言葉があります。これが間違いだとは思っていませんし、そんなときだってあっていいと思います。でも、「自己満足」だけで終わらせてしまうのは、世界共通言語にもなっていますが、まさに「モッタイナイ」と思っています。「コミュニケーションツール」としても、帽子は大きな役割を果たしていているのだと強く思います。

帽子のマナー「脱帽」

 コミュニケーションツールというのは、マナーにもつながる話しでもあると思います。
 帽子のマナーといえば、女性の場合、明らかに大きな日除け帽子などは別ですが、帽子は髪飾りの一種と考えられているので帽子を外す決まりはありません。一方、男性の場合、室内にいるときや、人と話すときは帽子を脱がなくてはならない「脱帽」という決まりがあります。
 この「脱帽」という言葉、こういう使い方もありますね。「あなたの勇気ある行動に脱帽です!」帽子を脱ぐということは、相手に敬意を示したり、感服することという意味もあるのですね。
 今の時代、必ずしも「脱帽」が適用されるわけではありませんが、基本的には礼儀を重んじる人や目上の方とお会いする場合、神聖な場所やマナーが重視される空間では、昔と変わらず守る必要がありますので知っておくべきだと思います。
 かつてのヨーロッパではこんな言い回しがあったそうです。「もしその人物が家の中に入って来て、帽子を脱ぐようなら真の紳士。帽子を脱がないのなら、紳士のふりをしている男。そして、帽子をかぶっていない人物は、紳士のふりをすることさえあきらめている男。」なるほど、表現が面白いですね。
 先日から、弱っちい自分を心身ともに鍛え直そうと、空手世界チャンピオンの塚本徳臣師範の道場に通い始めました。帽子を冠ったまま意識せずに道場に入ったら、塚本師範に「帽子屋さんには申し訳ないけど、、、」と、優しく注意されました。以後気をつけます!押忍!

相手への気遣いとしての装い

 マナーというのは作法であり、礼儀です。そして、その根本にあるのは相手への「配慮」だと思います。マナーやTPOに応じた装いをすることはもちろん大事ですが、日常においても相手に合わせて配慮の気持ちを装いで表現することで、コミュニケーションをより豊かにとることもできるのだと感じています。
 例えば、相手の方がカジュアルだったら自分もカジュアルな装いを、赤が好きということだったら自分も赤の装いをする、ということです。
 もちろん、自分の好きな服装が根本にあるわけですが、状況に応じて相手に合わせることもとても大事なコミュニケーションにつながるのだと思います。そうすることで、調和が生まれ、親近感が生まれます。

 また、装いを考えることで、空間や空気感も作り出すこともできます。自分一人で意識して装うだけでも効果はありますが、意識する人が多いほどその空間をより演出することができるのです。これを実感した最近のエピソードを一つ。
 日本最大級のファッションに特化した合同展示会roomsに出展するにあたり、株式会社ROOTS多くの有名ブランドの内装デザインを手がけていて、デザイナーとしてビジネスマンとしてはもちろん、人としても魅力的で私が尊敬している兄貴分です。
 あるとき、「黒が多いですね」という私の質問に対して、「スーツは着ないけど、ビジネスのときは、黒を正装だと考えて着ている」と言っていました。
 その考えを尊重して、私も意識して全身黒で統一してロックテイストを少し取り入れて、次回会いに行きました。もちろん、フェルトの黒い中折れハットを冠って。そのとき、彼が気付いてくれてたか、気付いてくれなかったか私自身覚えていません(笑)でも、気づいてくれていなかったとしても、それはそれでいいのです。なぜなら、「気付いて欲しいから装う」のではないと思うからです。私にとって、相澤さんが言ったことを尊重する気持ちを表したかっただけです。たとえ気付かれなかったとしても、目には見えない直接的には感じられない何か、それが一体感だったり、緊張感だったり、親近感だったり、そういうものに作用するのではないでしょうか。

空間をも変えてしまう装い

 そのあともよく一緒に行く渋谷のBARに飲みに行ったのですが、また面白いことがありました。共通の友人が徐々に集まって、全員カウンターにズラっと並んで座っていたのですが、パっと眺めるとなんと全員全身黒ではありませんか!みんな意識していたわけではなく、たまたまだったのですが、この統一感が結構なインパクトがあってお店の雰囲気、いや、お店の名前である「magician's Red」がどうみても「magician's Black」でしょ、と思うほどの雰囲気になっていました(笑)  私たちも変な一体感があり盛り上がりましたし(その日に限ったことではないですが・・・)、他のお客さんから「バンドですか?」と話しかけられたり、そこに新たなコミュニケーションが生まれ、朝までとても楽しい空間になりました。全員帽子だったら完璧です(笑)  帽子をかぶらなかった人が、ある日突然帽子をかぶる。これだけでも、普段かぶらない自分を知っている人は話しかけてくれ、新しいコミュニケーションが生まれます。それがお洒落であれば、空間も華やかになります。空間というのは、人の心にも大きな影響をもたらします。
 ちょっと意識して装うだけでコミュニケーションが豊かになるのはもちろん、空気感をかえたり、盛り上げたり、引き締めたりすることも自由自在にできるのです。これは、ビジネスにおいてもそうでないときでも一緒です。

装いはギフト

 今まで意識して「装い」という言葉を使ってきました。この「装いはギフト」という言葉は、フェイスブックでお見かけして一瞬にしてファンになり、そのあと直接お会いしてさらにファンになってしまった、パーソナルスタイリストの政近準子さんが提唱する私の好きな言葉なのです。日本では存在していなかったパーソナルスタイリストという概念を初めて日本に導入し、一般人をはじめ、芸能人や政治家まで数多くの個人のスタイリングを長年に渡りコーディネートしてきたご経験がある政近さんだからこそ、生まれた言葉ではないでしょうか。政近さんは「その人の存在自体が、相手に対して贈り物になりうる装い方がある」とお話されています。
 次の章の「自己表現ツールとしての帽子」を読んでいただくと、パーソナルスタイリストの存在意義がとても大きなものだと、お分かりいただけるかと思います。パーソナルスタイリストにご興味がある方は、「ファッションレスキュー」で検索してみてください。続きはWEBで(笑)  さあ、明日から、普段の格好をちょっと意識して、誰かのためのギフトとしての服・帽子を装ってみませんか?


初めて政近さんにお会いしたときのツーショット。
ファッションのプロにお会いするので、服を選ぶのにだいぶ悩みました(笑)


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